接地は、大きく分類すると次の3種がバラバラに行われてきました。

  1. 落雷から保護するための雷保護用接地
  2. 電力を安全に使用するための保安用接地
  3. 通信設備のための接地

これらの接地極は、別々に地下に打ち込まれていますが、ある程度の隔離間隔がなければ地下で連結されているような状態になっています。そのために接地間電位差が発生します。これらの問題を解消するための手立てがあります。また、オフィス内のLANが高速化するにつれ、情報ネットワーク用の接地にも十分な配慮が必要になります。

情報通信ネットワークの接地について

雷対策での接地は、落雷の大電流を大地(地球:アース)に流すためのものです。情報通信ネットワークでの接地は、全く意味が異なります。

情報ネットワークでの接地は、

1)等電位電源線

LAN配線の接地が同じ電位を保つ。

2)高周波ノイズの除去

高層の建物では、接地抵抗は低くできても、接地点までの長さが長くなるため、接地インピーダンスは低くなりません。そのような接地線に周波数の高いLANの接地を行っても効果は期待できません。