「落雷でレーダーが壊れると、目をつぶって車を運転するようなもの。Dead Ship、航行不能に陥ります」
石油製品タンカーを中心とする内航海運の大手企業様
【導入製品:PDCE-Junior Marine】
海上輸送が輸出入の9割以上を占めるわが国。PDCE避雷球は、海上物流の要である「内航運輸船」も落雷被害から護っています。
日本では現在、約5,200隻が、輸入された石油製品や金属・非金属、砂利、石炭、セメントなどを国内の港から港へ輸送しています。これらの原料や製品は、産業を支える基礎的な物質。日夜を通じて滞りなく輸送される必要があるのですね。
2020年、社船へのPDCE導入を皮切りに、新造船に続々と設置いただいている船会社様にお聞きしました。
電子制御する現在の船は、「基板のかたまり」
昔の木造船に比べ、鉄鋼船の船体は低インピーダンスで、落雷に遭っても電流が表面を素早く流れて海へとアースされます。けれども、現在の船は電子制御でうごく、いわば「基板のかたまり」です。レーダー、ジャイロ・コンパス、無線機などがネットワーク化されており、ひとたびブリッジに落雷すれば、雷電流の影響を受けかねません。
ブリッジへの落雷で、航行不能も
ブリッジに落雷しレーダーが壊れると、自船位置が測定できません。それは目をつむって車を運転するようなものです。夜間航行ができなくなり、荷の届けが遅延します。1日止まれば100万円単位です。タグボートを呼んで牽引してもらうにも、無線まで壊れていたらそれすらできないですから。
落 雷 ⇒ レーダーの損傷 ⇒ 夜間航行不能 ⇒ 昼間のみ航行 ⇒ 到着遅延
社船にPDCE避雷球を設置
PDCE避雷球は、2020年にドッグ入りした社船に設置して以降、新造船には取付けるようにしています。貨物を目的地まで期日通りに安全に運搬するのは、船会社の重要な責務です。メンテナンス費用に比べれば、PDCEの価格は取るに足らない金額ですし、安全第一です。
取り付けを行った鈴木造船株式会社(四日市)の鈴木社長。100年企業の鈴木造船は、1,000トン規模のドックを保有し、これまでに建造した船は600隻を数える。
販売店を信頼
弊社で最初にPDCEを採用する際、地球深部探査船「ちきゅう」にも付いている製品だと勧めてくれたのが、販売店の松本さんです。機種選定や海上ならではの振動対策をした取付について、メーカー((株)落雷抑制システムズ)や鈴木社長と綿密に打ち合わせ、取付にも立ち会ってくれました。 弊社の船は、今後もドック入りのタイミングで、落雷対策を強化していきます。
(取材日:2024.10.16)
(参考)
落雷被害の度合い
何が起こるか?