太陽光発電を雷から守るには

太陽光発電は、大規模ソーラーから一戸建ての屋上まで、さまざまな場所で利用されています。太陽光発電は長期間の利用が想定されていることが多く、その間自然災害から太陽光発電施設を守ることが重要になります。
太陽光パネルを守ることも重要ですが、パネルで生じる[直流]の電流を[交流]に変換するPCS(パワーコンディショナ)や、付帯する蓄電設備を落雷から守る重要度が増しています。
 普通の避雷針で雷を誘導すると、アースに流れるまでにPCSに混触が発生し、発電所そのものがストップすることもあります。

太陽光発電

PDCE避雷球を用いて太陽光発電を守るには

PDCEは、従来の雷対策で使われることの多い突針型の避雷針とは異なり、雷を落とさないことに主眼を置いています。PDCEの保護範囲は、高さと水平距離がおおよそ1:5のエリアまでで、地上から20mの位置にPDCEを設置した場合、PDCEを中心に半径100mのエリアが保護域となります。大規模ソーラーでは、すべての太陽光パネルを保護するよりも、PCSや蓄電設備といった重点的に守りたい設備のそばにPDCEを設置されることが増えています。

PDCEの保護範囲について詳しく   太陽光発電設備に導入しているお客さまの声

太陽光パネルを保護するPDCE(避雷球)の設置

太陽光パネルを保護する場合、設置方法は、太陽光パネルがどの位置に置かれているかによって変わってきます。

太陽光パネルとPDCEの設置位置

太陽光パネルが地上に設置されている場合は、PDCE避雷球も地上から設置します。
太陽光パネルが建物の屋上などに設置されている場合は、PDCE避雷球の設置を地上からポールを延ばす方法と建物の屋上にポールを設置する方法とに分かれます。

地上に設置する場合は、十分な高さまでポールを立てPDCE避雷球を設置できるようにする必要があります。
そのために高さに見合った基礎工事を行い、PDCEが有効に働く高さまでポールをつなげていきます。写真では支柱の先端に細い棒(支持管)がついており、その先端にPDCE避雷球がつけられれています。

地上からのPDCE設置

建物の屋上に設置する場合は、基礎部分などの工事で建物の強度に影響がないように配慮する必要があります。いずれにしても落雷対策を行う現地を調査し判断することになります。

屋上でのPDCE設置