建築物の雷保護には、建築基準法、新JISなどの通常の避雷針による保護範囲の規則に従ってください。ここに説明しているのは、欧州における10年余りの実績値に基づいての「参考値」です。これは単なる期待値であり、日本国内の建築物の雷保護においては、公のルールが優先いたします。対象が「建築物」でない場合には、このルールを参照してください。
PDCE Magnumのケースで説明
- 保護範囲は、PDCEを設置した位置、高さによります。 高さ20mとした場合、PDCEを頂点とする半径100mの円錐形が保護範囲として期待できます。
- 被保護物に直接取り付ける場合には、被保護物より最低2m以上の高さを確保してください。
- 水平距離でLmだけ離れた高さhmを被保護対象とする場合に必要なPDCEの取付高さHmは次の様に算出してください。
H=h+L/5(切り上げ)被保護対象の高さが24mあり、これを保護するのに30m離れた場所にPDCE を取り付けるタワーの高さは何メートル必要か?H=24+(30/5) 高さが30m以上のタワーが必要です。
- 例えば、学校の校庭が100m x 100m の正方形とした場合、対角の位置に合計2本の PDCEを20mの高さで取り付けることで全てのエリアをカバーできます。
- 長方形のエリアを保護する場合、長辺の中央付近に高さ20mでPDCEを取付ると、その点を中心とした半径100mの半円が保護範囲になります。それでは隅の部分がカバーできませんので反対側の長辺の中点にも同様にPDCEを取付ます。これで二つの円弧が交わる2点の間(約170m弱)x100mが保護エリアになります。
- 水平距離の最大は100mとします。例えば、富士山の山頂に取り付けても山頂を中心に(3775x5)mの範囲が安全範囲と言うことはあり得ません。
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