避雷針は、今から260年ほど前の1750年、ベンジャミン・フランクリンにより発明されました。この時代はまだ、オイルランプの時代で、電気が使われる130年も前の話です。避雷針は建物を落雷から保護するのには有効で、発明されてから260年もそのまま使われてきています。
ところが、最近は建物の中で情報ネットワークが用いられる情報用ケーブルが電力ケーブルの長さ以上に用いられ、避雷針に落雷した雷に誘導されて発生した電圧が情報ネットワークに損害を与えることが多くなっています。 オイルランプの時代には、建物を保護するだけで良かったのですが、ICT時代においては避雷針で落雷を誘導することは大きな副作用を伴います。
建物と同時に建物内のネットワークも保護するには落雷を誘導しないことが一番です。現代のネットワーク、PC、その他の電気製品にとって有効とは言い難いのが実情です。
受雷部の変遷
落雷を積極的に受けるタイプとしては、1752年に発明されたフランクリン型を第一世代とすると、その後、地面の電荷を面積の広い球体に集めて、お迎え放電を出しやすくしたESE(Eary Streamer Emission:お迎え放電放電早期発信型)が第二世代と呼べる。日本に於いては、ほとんどが第一世代型から進歩が見えない。
落雷をなるべく招かないタイプの第一世代がPDCE-Senior で2005年に発表され、その後、改良が続き第二世代では同じ形のままステンレス製となり、第三世代では球形に進化し、第4世代では風力発電のブレードに置取付ける翼端型へと進化している。
第一世代 | 第二世代 | 第三世代 | 第四世代 | 第五世代 |
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アルミニウム製 | SUS-316L製 | SUS-316L製 | SUS-316L製 | |
避雷突針 その歴史ゆえ世界中で最も普及 | Senior | Magnum Junior HT300(煙突用) HT500(煙突用) Junior (SUS304) Baby ( SUS304) 2020 (SUS304) スーパー316 | 避雷球(大) 避雷球(小) 日本/米国/中国 欧州での特許 | 風力発電 ブレード用 高層ビル 側撃雷対策用 垂直型 |
他社製品 | 類似他社製品あり | 類似他社製品あり | 世界初の製品 | 世界初の製品 |
フランス規格 NF C-17による Pau大学での放電試験での放電電圧 500kV*1 | 650kV | 650kV | 750kV *2でも放電せず | 750kVでも放電せず 側撃雷用 |
*2 試験機の最高出力
第一世代
避雷突針
その歴史ゆえ世界中で最も普及
他社製品
フランス規格
NF C-17による
Pau大学での放電試験での放電電圧
500kV*1
第二世代
アルミニウム製
Senior
類似他社製品あり
650kV
第三世代
SUS-316L製
Magnum
Junior
HT300(煙突用)
HT500(煙突用)
Junior (SUS304)
Baby ( SUS304)
2020 (SUS304)
スーパー316
類似他社製品あり
650kV
第四世代
SUS-316L製
避雷球(大)
避雷球(小)
日本/米国/中国
欧州での特許
世界初の製品
750kV *2でも放電せず
第五世代
SUS-316L製
風力発電
ブレード用
高層ビル
側撃雷対策用
垂直型
世界初の製品
750kVでも放電せず
側撃雷用
*1 試験当日の基準電圧
*2 試験機の最高出力