落雷抑制の原理

雷雲が接近しても「お迎え放電」を発生しなければ、放電路は形成されません。そこで、ビルの上空に大きめのキャパシタを取り付けます。キャパシタは、絶縁物を挟む2枚の金属で構成され、片側(地面側)はアース線に接続され、もう一方(上空側)は絶縁物を挟んだ対極になります。地面側は大地に接続されていますから正電極になり、絶縁物を挟んだ対極(上空側)は負電極になります。通常の避雷針でしたら、避雷針自体が正電極ですからそこからお迎え放電が始まります。ところが、消イオン容量型避雷針では、避雷針の上部は負電極ですから、この避雷針からはお迎え放電が出ることが出来ません。これにより、この避雷針には落雷が抑制されます。

しかしながら、これで、直撃雷は防ぐことが出来ても、この有効範囲の外で落雷が発生すれば、誘導された電圧は電線に乗ってビル内に侵入しています。これを防ぐには、別途、サージ保護装置が必要です。

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